どうして虫歯ができるの?虫歯の原因
歯磨きをしているのに虫歯になるの?
熊取町のたなか歯科医院です🦷
定期検診をしているとこんな質問をよく受けます。
「歯磨きをしているのになんで虫歯になっちゃうの?」
確かに虫歯予防には、歯磨きが一番効果的です。
でも、虫歯の原因は一つではありません。その原因から説明しましょう。
いくつかの原因が重なった時“虫歯が発生”すると言われています。
虫歯が発生する4つの原因
「カイスの輪」という言葉があります。
アメリカのカイスという学者が、
- 宿主(歯の質)
- 細菌
- 糖質
- 時間
この4つ の原因が重なった時“虫歯が発生”すると提唱しました。
それでは次に、虫歯が発生する5つの場面をご紹介します。
虫歯が発生する5つの場面
①歯を磨かないとプラーク(汚れのかたまり)が歯を溶かす酸を出して虫歯になる
歯の表面はプラークでおおわれており、この中に虫歯菌が住んでいます。虫歯菌は歯を溶かす酸を作ります。歯磨きをせずにいるとプラークが成熟し、虫歯菌が増殖して歯を溶かす酸を増やして虫歯を作ります。
②間食の回数が多い人は虫歯になる
虫歯菌の出す酸によって歯の表面が溶けていくことを脱灰と言います。飴などをなめ続けると脱灰する時間が長くなります。また間食が多いと脱灰する回数が多くなり、これが続くと歯に穴が開いてしまいます。また糖濃度の高い食べ物(飴やジュースなど)の飲食回数が多かったりするのも虫歯のリスクをあげる要因になります。
③唾液の力が弱い人は再石灰化が遅れるため虫歯になる
脱灰によって溶けた歯の表面を、唾液の働きによって唾液中のカルシウムイオンやリン酸イオンが再び歯の表面に沈着します。この働きを再石灰化と言います。歯は常に脱灰と再石灰化を繰り返しています。このバランスが崩れた時に虫歯になります。
④唾液の量が少ない人は再石灰化が遅れるため虫歯になる
ドライマウスや高血圧などの薬を飲み始めると副作用などにより唾液の量が減り虫歯になりやすくなります。唾液は再石灰化には必要なものです。
⑤虫歯菌(ミュータンス菌)が多い人は強い酸を出すため虫歯になる
虫歯菌の中でもミュータンス菌という悪い菌がいます。ミュータンス菌の量が多い人は作り出される酸も多いため、虫歯の危険度が高いといえます。3歳までにミュータンス菌が子どもに移ると虫歯になりやすいお口になってしまいます。
まとめ
どうでしたか?
虫歯の原因についてご理解いただけたでしょうか。
虫歯は一度発症すると2度と元には戻りません。
少しでも「ん?虫歯かも…」と心配でしたらご相談くださいね。